2012年2月15日水曜日

尾崎豊 卒業

 



この歌を聴くといつもSETで思い出すのは、学校の裏にある船着場

私は転校してすぐ案の定、馬鹿たちに呼び出され「根性焼き」なるものを入れられそうになり、
面倒臭いから自分の左手首を出して煙草を吸い、血が滲む包帯を取って押し当てた。

血の匂いに混じって皮膚が焼ける匂い
ドブ川の匂い

渡し船のエンジン音

馬鹿たちの音にならない悲鳴


痛みや感情は麻痺してたのか、覚えているのは匂いと音

ただそれだけだ。

若かったんだなぁと思う。

何もかもがうざったく
怖いものも大切なものもなく

自分の中の何か燻り続けるマグマのような
その何かをどう処理すればいいのか判らなくて
いつも見えない何かに怯え、

自分を持て余していたように思う。

尾崎豊は多分、あの時死ぬべきではなかったと、私は思う。

彼自身、死ぬとは想像して無かったんじゃないか。

そしてそんな事を振り返っている自分が



一番の奇跡だ。